新薬治験

我々が普段当たり前のように使用している便利な薬…その中には少し前の時代には使えなかった若しくは存在しなかった物も沢山あります。

薬が開発され実用化されるまでには臨床治験という工程が必要になります。

私が治験をスタートしたのは31、32歳の頃で当時市中病院の診療部長というポジションであった頃、勤務先の院長から黎明期の治験責任医師を引き受けて欲しいと言われたのがきっかけでした。「よくわからないけどやってみようかな」と軽い気持ちでスタートしましたが、実際治験が終了しその新薬が世に出た時には感慨深いものがありました。

本格的に治験に取り組み出したのはメンタルクリニック桜坂の院長になってからで、当時ある症状に困る患者さんに「処方したいが未承認で使えない新薬」があり、それを早く臨床現場で使いたい為にその新薬の治験を進めました。結果その薬も無事当局に承認され、日常診療で使えるようになり多くの患者さんに喜んでいただけております。

治験とは、将来的には一般的に使用できるようになる事を期待されるが現段階では未承認の薬(治験薬)の効力等を前もって使用、調査したり(第3相まで)、実際承認使用された後を調査する(第4相)ものです。

未承認薬を治験薬として使用する場合は、メリットとデメリットを被験者たる患者さんが良く理解されたうえで参加の是非を判断していただきたく思います。

メリット、デメリットにつきましては、担当者より懇切丁寧に御説明させていただきます。

なお、明らかに患者さんにとってデメリットの方が多いと当院が判断した場合は、治験への参加を御遠慮いただく場合もありますので御了承下さい。

治験を安全に進めるためには人権、安全性に十分な配慮が必要であり、そのために私は「研究倫理審査委員会」(IRB)を設置し複数の有識者に定期的に治験内容について検証していただいております。


院長治験実績(括弧内は治験症例数の全国順位)


2012年~統合失調症治療薬 A(責任医師)(3~5位)

    統合失調症治療薬 B(責任医師) 

    統合失調症注射薬 C(責任医師)

    認知症治療薬 D(分担医師)

    双極性感情障害治療薬 E(責任医師) 

    

    以上・・・倉光病院にて実施

    

    以下・・・メンタルクリニック桜坂にて実施


2014年 統合失調症治療薬 F(責任医師)

2016年 ADHD治療薬 G(責任医師)

2018年~うつ病治療薬 H(責任医師)

      認知症治療薬 I(責任医師)

2020年~うつ病治療薬 J(責任医師)

      うつ病治療薬 K(責任医師)   


(疾患別治験症例数累計)

大うつ病 約50~100例

統合失調症 約50例

ADHD 約15例

認知症 約15例

双極性感情障害 約5例