物忘れ外来
当院では時代のニーズに対応していく為に、物忘れ外来をおこなっております。
誰でも「最近忘れっぽくなった・・・」と感じることが有るかと思いますが、それが正常加齢によるものか認知症なのか、その間の軽度認知機能障害(MCI)なのか分かりにくいものです。
一般的に「認知症は病識がない」と言われますが、MCIや初期の場合は病識が有る場合もあり、「物忘れの自覚があるから認知症ではない」とは言い切れません。
また若年の方でADHDによる「不注意」や、うつ病による「集中力の低下」、飲酒・不適切な睡眠剤摂取で起こる「健忘」、不眠や脳酷使に伴う「脳疲労」・・・こういった症状を「若年性アルツハイマーではないか」と心配して来院される患者さんも増えています。年齢によっては「男性及び女性の更年期障害」が物忘れの原因かもしれません。
不安に感じた事のある方は一度御相談ください。
(物忘れの様な症状を起こすもの)
①認知症
②ストレス、不眠症、脳疲労、うつ病
③甲状腺機能異常
④正常圧水頭症
⑤脳腫瘍、自己免疫性を含む脳炎
⑥ADHD
⑦慢性硬膜下血腫
⑧ビタミン欠乏(葉酸、B12)、低血糖、貧血、脱水、電解質異常
⑨てんかん
⑩アルコールや眠剤の摂取、違法薬物の使用
⑪徐脈性不整脈、心不全、呼吸不全
⑫脳梗塞、一過性脳虚血
⑬解離性障害、ヒステリー
⑭男性更年期障害、女性更年期障害
⑮せん妄・・・原因となりうる主な薬剤・・・抗パーキンソン薬、抗コリン作用を持つ薬(PL顆粒、三環系の抗うつ剤等)、ベンゾジアゼピン系、H2ブロッカー、ステロイド
⑯糖尿病
⑰膠原病
⑱肝機能障害
⑲アルコール依存症
・・・上記の何れにも該当しない場合、正常加齢に伴う能力低下の場合もあります。
以下が単なる物忘れ(正常加齢)と認知症の主な違い
単なる物忘れ | 認知症 | |
体験 | 一部を忘れる | 全体を忘れる |
食事 | 何を食べたか忘れる | 食べたこと自体を忘れる |
対人 | 人の名前を忘れる | 人の顔を忘れる |
場所・月日 | わかる | わからない |
判断力 | 判断出来る | 判断出来ない |