社会不安障害(あがり症)

 

緊張して人前で話せない、あがってしまう等の症状でお困りの方は一度ご相談ください。

腹式呼吸で深呼吸をしたり、呼吸法、簡単なストレッチ、筋弛緩法、手足を温めるだけでも緊張は解れます。アロマ等でもリラックス効果は期待できます。実際当クリニックでもアロマを使用しています。 

詳しくはこちらの専門ページをご覧ください。 

あがり症は脳のセロトニンの低下が原因と言われています。

セロトニンが不足すると、不安をコントロールする脳の部位「扁桃体」(Amygdala、不安怒りなどの情動起点)の機能障害が起こり不安のコントロールも困難になります。

日本人は人種的にセロトニンを調節する遺伝子がSSタイプという型でセロトニン量は欧米人より低い傾向にあります。

欧米人より緊張しやすく不安を感じやすいと言えるでしょう。

治療・・・①普段から常に緊張する方にはセロトニンを増やすSSRIという薬や漢方薬。

     ②会議等の特定の場面でのみ症状が出る方は頓服で対処。

     ③薬が苦手な方は、呼吸法、筋弛緩法、認知行動療法(カウンセリング)を推奨。

 

不安障害は、(社会不安障害、全般性不安障害、パニック障害、広場恐怖、選択的緘黙、分離不安)の総称であり、DSM5では、強迫性障害と(PTSD、急性ストレス障害)は各々が不安障害と同格の大項目に格上げされております。 


あがり症の心理療法


①暴露療法

不安階層表を利用して苦手な事を少しずつハードルを上げて、チャレンジして慣れていく。馴化。

(例) まずは、一人の前で1分スピーチ。自信が付いたら、一人の前で3分スピーチ。また自信が付いたら、二人の前で3分スピーチ。

ポイントは少し頑張れば出来そうなギリギリの目標設定をしてあげる事。


②認知行動療法

人前で緊張するなんて恥ずかしい→人前で緊張するのは生理反応で当然

あがり症の自分は皆に馬鹿にされている→皆が馬鹿にしているという根拠は本当にあるのか検証する

という具合に歪んでいる物の捉え方を矯正していく。コッホのコラム表など利用する。


③森田療法

(例)人と話すと緊張してしまう。どうにか緊張をゼロにしたい。

緊張してはいけないと考えるのではなく、緊張は生理的に起こって当然の反応と考える。生理反応を抑えようとしても無理、ジタバタせず受け入れよう。

不安は、より良く生きたいという「生の欲求」と表裏一体。人と話したいという前向きな気持ち(生の欲求)を大切に、緊張するかもという不安はそのままに、話すことに挑戦していく。


怒りのコントロール(アンガーマネジメント)

怒りのアクセル扁桃体をブレーキ前頭葉がコントロールできるかが勝負です。

十分ブレーキが利くまでに約6秒かかります。

その場を離れるか目を閉じて深呼吸して6秒待ちましょう。

すぐに怒りの反応を条件反射で行動に移さないことが肝要です。

怒りを10段階でスコアリングしたり怒りの理由を客観的に分析し対処法を考えることも有用です。